<![CDATA[ブログ]]> https://tokuabe.com/blog/ Sun, 19 Jul 2026 18:24:33 +0900 Mon, 29 Jun 2026 10:41:53 +0900 CMS Blue Monkey http://blogs.law.harvard.edu/tech/rss <![CDATA[【ブログ】新しくブログ記事を1本UPしました!]]> https://tokuabe.com/blog/2026/06/29/156 新しいブログを公開しました!

パッド印刷はなぜ湿気に弱い?梅雨時に増える転写不良の原因を解説

このたび、新しいブログ記事を公開いたしました。

梅雨時になると、

  • 雨の日だけ転写が悪い
  • 朝だけ印刷が安定しない
  • 版残りや部分欠けが増える

といったご相談をいただくことがあります。

こうした現象は、単に「湿気が多いから」というだけではなく、パッド印刷特有のインキの転写メカニズムが大きく関係しています。

今回の記事では、

  • パッド印刷が「適度な溶剤蒸発」で成立する理由
  • 湿度が転写バランスへ与える影響
  • 梅雨時に発生しやすい代表的な不良(版残り・転写不足・部分欠け・乾燥不安定)
  • 現場で確認したいポイントと具体的な対策

について、図解を交えながら分かりやすく解説しています。

「条件を変えていないのに印刷品質が安定しない」と感じたことがある方は、ぜひご覧ください。
皆さまの印刷品質改善に少しでもお役立ていただければ幸いです。

パッド印刷はなぜ湿気に弱い?梅雨時に増える転写不良の原因を解説

 

さらに、電子ブックではブログでは語り切れなかった情報や具体例を収録しております。
より深く知りたい方は、是非電子ブックもあわせてご覧ください。

 



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Mon, 29 Jun 2026 10:41:53 +0900
<![CDATA[パッド印刷はなぜ湿気に弱い?梅雨時に増える転写不良の原因を解説]]> https://tokuabe.com/blog/2026/06/29/155

前回の記事では、梅雨時に増える印刷不良についてご紹介しました。
その中でも特に影響を受けやすいのがパッド印刷です。

「雨の日だけ転写が悪い」
「朝だけ印刷が安定しない」
「版残りや欠けが増える」

こうした現象の背景には、パッド印刷特有の転写メカニズムが関係しています。
今回は、湿気がパッド印刷へ与える影響について詳しく解説します。


パッド印刷は「溶剤の蒸発」で成立している

パッド印刷は、版からインキを取り、シリコンパッドへ転写し、さらにワークへ転写することで印刷を行います。
一見すると単純な工程に見えますが、実際にはインキ中の溶剤が適度に蒸発することで転写が成立しています。

もし溶剤がほとんど蒸発しなければ、インキは流動性が高すぎて、版からパッド、パッドからワークへうまく移りません。
逆に蒸発しすぎると、インキが乾きすぎてしまい、今度は転写不足や欠けの原因になります。

つまりパッド印刷は、「適度な溶剤蒸発」という非常に狭いバランスの上で成立している印刷方式なのです。

湿度が高くなると何が起きるのか

梅雨時は空気中の水分量が増加し、工場内の温湿度も大きく変動しやすくなります。
高湿度環境では、インキ中溶剤の揮発条件やインキ表面の乾燥挙動が通常時と変わることがあります。

その結果、

  • 版上のインキ状態
  • パッドへの転写状態
  • ワークへの転写状態

のすべてが影響を受ける可能性があります。

さらに梅雨時は、インキだけでなく、材料温度や工場内の空気中水分、搬入直後のワーク表面状態も変化しやすくなります。
そのため、普段は問題なく印刷できている条件でも、湿度上昇によって転写バランスが崩れ、版残りや転写不足、部分欠けなどが発生することがあります。

発生しやすい不良① 版残り

梅雨時に最も発生しやすいのが、乾燥不良です。高湿度環境ではインキ中の溶剤が揮発しにくくなり、インキ表面の乾燥挙動が変化します。

その結果、

  • ベタムラ
  • にじみ
  • ブロッキング
  • ゴミ付着
  • 指触乾燥不良

などが発生しやすくなります。

特に、スクリーン印刷やベタ面印刷、高膜厚印刷、UV印刷などでは影響が大きくなりやすい傾向があります。一見するとインキ不良のように見えても、実際には高湿度環境が原因となっている場合があります。

発生しやすい不良② 転写不足

転写不足も、梅雨時に相談が増えやすい不良の一つです。
パッド印刷では、版からパッド、パッドからワークへとインキが順番に移っていきますが、この移り方のバランスが崩れると、ワーク側へ十分にインキが乗らなくなります。

症状としては、

  • 全体的に印刷が薄い
  • 細線がかすれる
  • 小文字がきれいに出ない
  • ベタの一部だけ色が乗らない

といった形で現れます。

特に、細かいロゴや小さな文字、細線の多いデザインでは影響が出やすく、普段は問題ない条件でも、梅雨時だけ再現性が落ちることがあります。

発生しやすい不良③ 部分欠け

部分欠けは、梅雨時のパッド印刷で非常に起こりやすい不良の一つです。

例えば、

  • ロゴの一部が抜ける
  • 文字の端だけ欠ける
  • ベタの一部だけ転写されない

といった症状がこれにあたります。

部分欠けは、版残りや転写不足の延長として現れることも多く、
「版にインキが残る」
「パッドが十分にインキを持っていけない」
「ワーク表面がインキを弾きやすくなっている」
という流れの中で発生します。

特に、

  • 朝イチの立ち上がり
  • 雨天時
  • 夜間保管後の材料をそのまま使った時
  • 搬入直後のワークをすぐ印刷した時

などに発生しやすい傾向があります。

インキやパッドを交換しても改善しない場合は、印刷条件そのものではなく、環境要因を疑う必要があります。

発生しやすい不良④ 乾燥不安定・汚れ

梅雨時は、印刷後の乾燥やセットの安定性にも影響が出ることがあります。
高湿度環境ではインキの乾燥挙動が変化し、乾燥が遅れたり、表面の状態が不安定になったりすることがあります。

その結果、

  • 印刷後の汚れ
  • 触った時のにじみ
  • ベタ面の不安定
  • 次工程での擦れや汚れ

などが起こる場合があります。

パッド印刷のトラブルというと「版からワークへ移るまで」の問題に目が向きがちですが、実際には印刷後に安定して乾燥するかどうかも品質に大きく影響します。
梅雨時は転写だけでなく、その後の乾燥状態まで含めて確認する必要があります。

実は湿気だけが原因ではない

注意したいのは、「湿度が高い=必ず不良になる」というわけではないことです。

実際の現場では、

  • 温度変化
  • 湿度変化
  • インキ粘度
  • 溶剤バランス
  • 除電状態
  • 材料温度

などが複雑に関係しています。

そのため、同じ湿度でも現場によって発生する不良が異なることがあります。
湿気は単独で問題を起こすというよりも、転写バランスを崩す要因の一つとして考える方が実際に近いでしょう。

梅雨時に確認したいポイント

パッド印刷の不調が発生した場合は、版やパッドだけでなく環境条件も確認することをおすすめします。

特に、

  • 工場内湿度
  • インキ粘度
  • 溶剤添加量
  • 材料温度
  • 除電装置の状態
  • 朝夕の温湿度変化

などは確認しておきたいポイントです。

「条件を変えていないのに急に不良が増えた」という場合は、環境変化が隠れた原因になっていることも少なくありません。

梅雨時に試したい対策

湿気による不良が疑われる場合は、版やパッドを交換する前に、まず環境条件を見直してみることをおすすめします。
パッド印刷では、温湿度変化によってインキ状態や転写バランスが変化するため、条件の微調整で改善するケースがあります。

① 工場内の温湿度を管理する

梅雨時は、まず印刷環境を把握することが重要です。
温湿度計を設置し、印刷時の環境を記録するだけでも、不良との相関が見えやすくなります。

実際にお客様の現場でも、

  • 業務用除湿機の導入
  • 印刷室の空調管理
  • 除湿運転の強化

によって、不良発生頻度が改善した事例があります。

版残りや転写不安定が天候によって変化する場合は、環境管理を検討する価値があります。

② インキ粘度を見直す

湿度上昇によってインキ挙動が変化する場合があります。
普段と同じ調整条件でも、版残りや転写不足が出る場合は、インキ粘度や希釈条件を見直す必要があります。

③ 材料温度を確認する

搬入直後のワークや夜間保管後の材料は、工場内との温度差によって結露が発生することがあります。
材料はできるだけ工場環境へ馴染ませてから使用することをおすすめします。

④ 除電装置を確認する

エアフィルター、ドレン、除電装置の状態を確認し、湿気や静電気以外の要因が重なっていないかを見直します。

⑤ 不良発生時間帯を記録する

朝だけ不良、雨の日だけ不良、午後には改善、といった傾向がある場合は、環境要因の可能性が高くなります。
発生時間帯や天候の記録は、原因究明のヒントになります。

まとめ

パッド印刷は、版からパッド、パッドからワークへインキを転写する工程の中で、インキ状態の変化に大きく依存しています。
そのため梅雨時のように環境条件が変化しやすい時期には、版残り、転写不足、部分欠け、乾燥不安定といった不良が発生しやすくなります。

特に、

  • 雨の日だけ不安定
  • 午前中だけ転写が悪い
  • 設備を触っていないのに歩留まりが落ちた

という場合は、版やパッドだけでなく、温湿度環境や材料温度、空気中水分などにも目を向けてみてください。

不良対策を進めるうえでは、印刷条件だけでなく、環境条件も管理対象として考えることが重要です。


 
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Mon, 29 Jun 2026 09:15:31 +0900
<![CDATA[【新資料】第二弾!!改めて考える!前処理の重要性 を公開しました]]> https://tokuabe.com/blog/2026/06/22/154 新資料公開のお知らせ

第二弾!!改めて考える!前処理の重要性 ~プライマー・プラズマ処理編~

このたび弊社では、新たなお役立ち資料

『改めて考える!前処理の重要性 ~プライマー・プラズマ処理編~』

を公開いたしました。

印刷不良の原因として見落とされがちな「前処理」ですが、実際にはインキの密着性や製品品質を大きく左右する重要な工程です。

今回の資料では、

・前処理とは何か
・プライマー処理の仕組みと特徴
・プラズマ処理の仕組みと特徴
・各処理方法のメリット・デメリット
・実際の密着試験による比較検証

について、写真や試験結果を交えながら分かりやすく解説しています。

特に、

・インキが密着しにくい素材を扱っている
・印刷はできるがテープ試験で剥がれてしまう
・前処理方法の選定に悩んでいる
・品質向上と生産性向上を両立したい

といった課題をお持ちの方におすすめの内容です。

資料内では、複数のバイオマス・複合樹脂素材に対して実際に前処理を行い、パッド印刷後の密着性を比較検証しています。

また、単純な密着性だけでなく、

・設備導入コスト
・作業性
・安全性
・生産ラインへの組み込みやすさ

といった実運用の観点からも各処理方法を整理しています。

「前処理はいつも同じ方法で行っている」
「素材によって処理方法を変えるべきか知りたい」

そんな方はぜひご覧ください。

資料はこちらからご覧いただけます

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Mon, 22 Jun 2026 08:42:26 +0900
<![CDATA[【伝統×化学】切子グラスの魅力を引き立てる「光をデザインするコースター」 特殊阿部製版所 インテリアライフスタイル展で初公開 ~ケミカルエッチング技術が生み出す、四季を楽しむテーブルウェア~]]> https://tokuabe.com/blog/2026/06/04/153 精密微細加工を行う株式会社特殊阿部製版所(本社:東京都江東区、代表取締役:阿部義一)は、2026610日(水)~12日(金)に東京ビッグサイトで開催される展示会「インテリアライフスタイル」に出展いたします。

同展示会では、切子グラスの魅力をより豊かに楽しむために開発した「光をデザインするコースター」を初公開いたします。

本製品は、長年培ってきたケミカルエッチング技術(薬液を用いて金属表面に微細な模様を施す加工技術)を応用し、光の反射や陰影を活かすよう設計したテーブルウェアです。

金属加工技術と四季の意匠を組み合わせることで、グラスと光が織りなす新たな楽しみ方を提案します。

■開発背景

「切子グラスの美しさに、もう一つの景色を。」

切子グラスの魅力は、繊細なカットによって生まれる光と陰影の表情にあります。私たちは、その美しさをさらに楽しむ方法はないかと考えました。長年培ってきたケミカルエッチング技術を活かし、グラスと調和しながら光を演出するコースターを開発。切子グラスの輝きや色彩、そして光が生み出す表情をより豊かに楽しめる、新しいテーブルウェアを目指しました。

展示会出展概要

展示会名:インテリアライフスタイル
会期:2026610日(水)~612日(金)
時間:10:0018:00(最終日は16:30まで)
会場:東京ビッグサイト 西展示場アトリウム 「江東ブランド」内

展示内容:切子グラス向けエッチングコースター、ケミカルエッチング製品展示、名入れ/特注OEM相談受付

プレスリリースURL

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000176569.html


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Thu, 04 Jun 2026 10:25:04 +0900
<![CDATA[【ブログ】新しくブログ記事を2本UPしました!]]> https://tokuabe.com/blog/2026/05/27/152 有機溶剤代替洗浄剤「ペイントソルブW」と、梅雨時に増える印刷不良に関する技術記事を公開しました

このたび、ホームページに新しい技術ブログを公開いたしました。

今回は、現場改善や品質安定に関わる2つのテーマを取り上げています。

① 有機溶剤代替として注目される洗浄剤「ペイントソルブW」

「水溶性=洗浄力が弱い」

そんなイメージを持たれることもありますが、ペイントソルブWは、インキ・塗料・接着剤などに対して高い洗浄力を持つ洗浄剤です。

植物由来成分を活用しながら、強力な溶解力・脱脂力を発揮し、洗浄作業の見直しや作業環境改善の選択肢として注目されています。

記事では、

  • ペイントソルブWの特徴
  • 洗浄メカニズム
  • メーカー実験事例
  • 想定用途や使用時の注意点

についてご紹介しています。

洗浄力だけでなく、現場運用まで踏み込んで整理していますので、洗浄工程の改善を検討されている方はぜひご覧ください。

② 梅雨時に増える印刷不良 ― 湿気が品質へ与える影響とは

「条件を変えていないのに急に不良が増えた」

そんな経験はないでしょうか。

梅雨時は、湿度上昇や温湿度変化によって、

  • 乾燥不良・にじみ
  • 密着不良・後日剥離
  • ピンホール・はじき
  • ホットスタンプ箔の転写不良
  • パッド印刷の転写不安定

など、さまざまな印刷トラブルが発生することがあります。今回の記事では、結露や乾燥遅延のメカニズム、湿度が印刷へ与える影響を図解付きで解説しています。「雨の日だけ不安定」「朝イチだけ不良が出る」といった現場改善のヒントとしてご活用いただけます。

 

■ 現場改善のヒントとしてぜひご覧ください

品質安定、生産性向上、現場改善の参考として、ぜひご覧ください。
気になるテーマがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

有機溶剤代替として注目される「ペイントソルブW」
湿気で増える印刷不良 ― 梅雨前に見直したい印刷環境

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Wed, 27 May 2026 17:34:15 +0900
<![CDATA[湿気で増える印刷不良 ― 梅雨前に見直したい印刷環境]]> https://tokuabe.com/blog/2026/05/27/151

冬場は「乾燥」による印刷不良が注目されやすく、以前弊社でも「冬の朝に発生する欠け」について再現実験を行い、お役立ち資料として電子ブックでご紹介いたしました。しかし実際には、印刷現場へ影響を与えるのは乾燥だけではありません。

梅雨時期になると、

「朝イチだけ転写が悪い」
「雨の日だけ密着が不安定になる」
「条件を変えていないのに歩留まりが落ちる」
「ピンホールやにじみが増える」

といった現象が発生することがあります。

特に厄介なのは、設備や材料を交換しても改善しないケースがあることです。
さらに、午前中は不安定なのに午後になると改善するなど、時間帯や天候によって症状が変化するため、「原因不明の不安定な不良」として扱われやすい特徴があります。

こうした不良の背景には、「湿気」や「温湿度変化」が影響している場合があります。特に、パッド印刷・スクリーン印刷・ホットスタンプ・UV印刷などでは、温湿度変化が印刷品質へ大きく影響します。

今回は、梅雨時に増えやすい代表的な印刷不良についてご紹介いたします。


なぜ湿気で印刷品質が変わるのか

湿気の影響というと、「乾きが悪くなる」というイメージを持たれることが多いかもしれません。しかし実際には、高湿度環境は単純な乾燥速度だけでなく、インキの状態や材料表面、静電気バランスなど、印刷工程全体へ影響を与えます。

例えば湿度は、

  • インキの乾燥速度
  • UV硬化状態
  • 材料表面の状態
  • 静電気バランス
  • インキの濡れ性
  • 箔フィルムの挙動

などに影響します。

さらに梅雨時は、材料温度と室温差によって、目視では確認できないレベルの微細な結露が発生する場合があります。この見えない水分膜が、密着不良や転写不良の原因となることも少なくありません。

湿気で増える代表的な印刷不良

①乾燥不良・にじみ

梅雨時に最も発生しやすいのが、乾燥不良です。高湿度環境ではインキ中の溶剤が揮発しにくくなり、インキ表面の乾燥挙動が変化します。

その結果、

  • ベタムラ
  • にじみ
  • ブロッキング
  • ゴミ付着
  • 指触乾燥不良

などが発生しやすくなります。

特に、スクリーン印刷やベタ面印刷、高膜厚印刷、UV印刷などでは影響が大きくなりやすい傾向があります。一見するとインキ不良のように見えても、実際には高湿度環境が原因となっている場合があります。

②密着不良・後日剥離

梅雨時に注意したいのが、「印刷直後は問題ないが、後から剥がれる」という不良です。特にPP、PET、PC、ABS、金属、フィルムなどでは注意が必要です。梅雨時は、材料温度と室温差によってワーク表面へ微細な水分膜が形成される場合があります。

この状態では、インキやUVインキ、ホットスタンプ箔とワークとの界面に水分が介在し、密着低下を引き起こすことがあります。

実際の現場では、

  • セロテープ剥離
  • 部分欠け
  • 箔浮き
  • UVインキ剥離
  • 後日剥離

といった形で現れることがあります。

特に、

  • 朝イチ立ち上がり
  • 夜間保管後
  • 空調立ち上げ直後
  • 搬入直後の材料

では発生しやすいため注意が必要です。

冷えた材料を工場へ搬入後すぐ使用すると、温度差によって表面へ結露が発生しやすくなる場合があります。

③ピンホール・はじき

湿気は材料表面状態にも影響を与えます。その結果、ピンホールやクレーター、はじき、面内ムラなどが発生することがあります。

原因としては、表面水分や油分の再浮上、静電気バランス変化などが考えられます。特にフィルムや樹脂成形品では、ごく微細な表面状態変化が印刷品質へ影響する場合があります。

④ホットスタンプ箔のシワ・転写不良

ホットスタンプでも湿度の影響は無視できません。

ホットスタンプ箔はPETフィルムをベースとしているため、湿度変化によって張力や挙動が変化する場合があります。湿度が高くなると、箔の巻き癖や張力バランスが不安定になり、箔送りや転写状態へ影響することがあります。

その結果、

  • 箔シワ
  • 部分転写
  • 細線欠け
  • 箔送りズレ

などが発生することがあります。

特に、大面積ベタや細文字、転がし印刷、曲面印刷では影響が大きくなりやすい傾向があります。

⑤パッド印刷特有の転写不安定

パッド印刷は、実は温湿度の影響を非常に受けやすい印刷方式です。

パッド印刷では、「版からインキを取り、適度に溶剤が揮発した状態でワークへ転写する」という非常に繊細なバランスで印刷が成立しています。

そのため湿度が高くなると、インキ表面状態や転写バランスが変化し、

  • 糸引き
  • 版残り
  • 転写不足
  • パッド戻り
  • 部分欠け

などが発生する場合があります。

このテーマについては、次回さらに詳しく解説予定です。

梅雨時にまず確認したいポイント

湿気による不良は、設備異常や材料不良と誤認されやすい特徴があります。しかし実際には、環境変化が原因となっているケースも少なくありません。特に梅雨時は、印刷条件だけでなく、工場内環境や材料状態も含めて確認することが重要です。

例えば、

  • 工場内の室温や湿度が大きく変動していないか
  • 朝夕で環境差が発生していないか
  • 材料を冷えたまま使用していないか
  • 搬入直後のワークをそのまま使用していないか
  • エア配管へ水分が混入していないか
  • 乾燥炉や除湿設備が正常に機能しているか

などを確認することで、原因特定につながる場合があります。

また、梅雨時は溶剤バランスや乾燥条件、除電対策なども通常時と同じ条件で良いとは限りません。「いつもの条件なのに不安定」という場合ほど、温湿度変化の影響を疑うことが重要です。

まとめ

「条件を変えていないのに急に不良が増えた」
その原因は、設備や材料そのものではなく、季節による温湿度変化が影響している可能性があります。

特に梅雨時は、インキの乾燥挙動、材料表面の状態、工場内環境が相互に影響し合い、印刷品質へ大きな変化を与える場合があります。
普段は問題なく印刷できていた条件でも、湿度上昇によって乾燥・密着・転写バランスが崩れ、突然歩留まりが悪化することも少なくありません。

原因不明の不良が続く場合は、設備や材料だけでなく、「湿気」という視点から現場環境を見直してみることも重要です。

次回は、パッド印刷特有の転写メカニズムに触れながら、「なぜパッド印刷は湿気によって転写が不安定になるのか」について詳しく解説いたします。

 


 
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Wed, 27 May 2026 16:55:06 +0900
<![CDATA[有機溶剤代替として注目される「ペイントソルブW」]]> https://tokuabe.com/blog/2026/05/27/150

以前、弊社ブログでは、洗浄工程の見直しに役立つ洗浄剤として「ペイントソルブM」をご紹介しました。ペイントソルブMは、水溶性・低臭気・有機則/PRTR非該当といった特徴を持ち、
浸透 → 膨潤 → 密着力低下 → 除去
という作用によって、“強く溶かす”だけではない洗浄方法を提案できる製品です。

▶ 前回の「ペイントソルブM」解説記事はこちら


今回ご紹介するペイントソルブWは、ペイントソルブMとは少し性格が異なります。

ペイントソルブWは、強固な塗料、厚膜、硬化した接着剤、重度汚れなどに対して、より高い溶解・剥離性能を持つ洗浄液です。そのため、ペイントソルブMの強力版ではなく、用途や対象物によって使い分けるべき洗浄剤と考える必要があります。

近年、シンナーや有機溶剤は供給不安、価格上昇、規制対応、作業環境改善といった課題があり、洗浄工程そのものを見直す現場が増えています。ペイントソルブWは、そうした課題に対して有機溶剤代替の選択肢となる洗浄液です。
一方で、洗浄力が高い分、素材への影響や使用条件には十分な注意が必要です。

目次
1. 洗浄工程は”落ちればいい”だけではない
2. ペイントソルブWとは
3. ペイントソルブMとの違い
4. メーカーによる実験・検証例
5. 使用上の注意
6. 使用方法
7. 導入に向いていいるケース
8. まとめ

洗浄工程は”落ちればいい”だけではない

印刷・塗装・製造現場において、洗浄工程は単なる後処理ではありません。

洗浄品質は、

  • 製品品質
  • 設備寿命
  • 生産安定性
  • 作業環境
  • コスト

に直結します。

従来の有機溶剤は高い洗浄力を持つ一方で、揮発性が高く、火災リスク、吸入リスク、臭気、廃液処理、素材への影響といった課題があります。また、揮発が早すぎることで洗浄結果が作業スピードや気温に左右されやすく、安定した洗浄が難しい場合もあります。つまり、従来溶剤は「よく落ちる」反面、複数のリスクと管理コストを抱えているというのが実態です。


ペイントソルブWとは

ペイントソルブWは、植物由来成分をベースとした工業用洗浄液です。インキ、塗料、接着剤、タール、レジスト、ワックスなどに対して、高い洗浄力・剥離力を発揮します。

また、

  • 消防法非該当
  • 有機則非該当
  • PRTR非該当
  • 低VOC
  • 蒸留再生可能
  • 超音波洗浄対応
  • 加温使用可能

といった特徴があり、有機溶剤の使用量削減や作業環境改善にもつながる可能性があります。

ペイントソルブMとの違い

ペイントソルブMは、比較的マイルドに作用し、素材への影響を抑えながら洗浄したい場合に向いています。

主な用途は、

  • インキ除去
  • 軽〜中程度の塗料除去
  • 接着剤除去
  • 脱脂洗浄
  • 日常的な洗浄工程

などです。

一方、ペイントソルブWは、より溶解・剥離寄りの洗浄液です。強固に付着した塗料、厚膜、硬化した接着剤、重度汚れなどには有効なケースがありますが、その分、樹脂・ゴム・感光性材料への影響にはより注意が必要です。

つまり、Mは“素材への影響を抑えながら落とす”方向。Wは“より強く剥離・除去する”方向。この違いを理解したうえで、対象物に合わせて選定することが重要です。
 

メーカー(インフィニティ社)による実験・検証例

ここからは、ペイントソルブWのメーカーであるインフィニティ社が公開している実験・検証例をご紹介します。実際の洗浄条件や対象物を用いた事例のため、「どのような用途で使われているのか」をイメージしやすい内容になっています。

ただし、洗浄結果は、

  • 素材
  • 塗料
  • インキ
  • 温度
  • 接触時間
  • 洗浄方法

によって大きく変わります。

そのため、以下の事例はあくまで参考例であり、実際の導入時には事前テストが必要です。

使用例:グラビア印刷シリンダのインキ洗浄

印刷業界では、インキ洗浄に揮発性の高い有機溶剤が多く使われてきました。

ペイントソルブWを用いたグラビア印刷シリンダの洗浄事例では、超音波、回転ブラシ洗浄、ワイプ、リンス、乾燥を組み合わせた自動洗浄システムで、厚く堆積したインキを洗浄しています。
洗浄条件は、液温40〜50℃、洗浄時間3分とされています。

この事例では、洗浄工程の人件費削減、溶剤使用量削減、作業者の安全性確保にもつながったと紹介されています。

単に「汚れを落とす」だけでなく、洗浄工程の自動化・省力化・安全性向上まで含めて検討できる点は、ペイントソルブWの大きなポイントです。

使用例:塗装マスク治具の洗浄
塗装マスク治具は、塗料の種類や塗装回数によって汚れ方が大きく変わります。ペイントソルブWを使用した塗装マスク治具の洗浄事例では、40〜50℃に加温し、回転式シャワー洗浄機で5〜10分洗浄した例が紹介されています。2液硬化型やアクリルなど、多様な塗料に対応できる可能性があり、炭化水素系溶剤と遜色ない洗浄力があるとされています。
治具洗浄では、洗浄力だけでなく、

  • 作業者負担
  • 引火リスク
  • 管理業務
  • 治具や洗浄機器への影響
  • 接触時間
  • 洗浄方法

も重要です。そのため、従来溶剤からの置き換えを検討する価値があります。

使用例:樹脂製サイドモール塗膜剥離

ペイントソルブWは、塗膜剥離用途にも使用例があります。

樹脂製サイドモールの塗装不良品を対象にした事例では、超音波洗浄機を使用し、50℃で30分洗浄。洗浄開始から数分で塗膜が剥離し始め、30分後にはほぼ完了したと紹介されています。
洗浄後の樹脂部品には溶けた様子がなく、塗膜を剥離して樹脂部品単体に戻すことで、リサイクルにつながる可能性も示されています。

ただし、この事例はあくまで特定条件での結果です。
樹脂への影響は材質、添加剤、塗装仕様、温度、時間によって変わるため、同じ結果がすべての樹脂で得られるとは限りません。


コック付き 20Lバックインボックス


ペイントソルブWの使用上の注意

ペイントソルブWは、原液使用が基本です。
不用意に希釈すると、洗浄性能が低下する可能性があります。

また、40〜50℃程度に加温すると洗浄効果が向上するとされていますが、加温によって素材への影響も出やすくなります。

特に注意が必要なのは、

  • ABS
  • PC
  • PS
  • 一部ゴム材
  • シール材
  • パッキン類

などです。

加温、長時間浸漬、超音波洗浄を組み合わせる場合は、必ず事前テストを行ってください。

感光性樹脂・版材には使用できません

ペイントソルブWは水性のため、以下のような感光性樹脂材料には基本的に使用できません

  • ドライオフセット用樹脂版
  • フォトポリマー系樹脂版
  • 水溶性緩効樹脂

洗浄成分が樹脂構造へ作用し、膨潤、軟化、寸法変化、表面劣化、版性能低下を引き起こす可能性があります。特に樹脂版は、数μm〜数十μmレベルの形状精度が印刷品質に影響します。わずかな変化でも、網点再現性の悪化、転写不良、寿命低下につながる可能性があります。そのため、感光性樹脂・版材への使用はNGという前提で考える必要があります。

使用方法

汚れの種類や対象物に応じて、以下の方法で使用します。

  • 浸漬
  • スプレー
  • 拭き取り
  • 超音波洗浄

加温によって洗浄性が向上する場合もありますが、温度条件、接触時間、材質適性によって結果は大きく変わります。

導入前には、必ず実際の対象物で確認することを推奨します。

導入に向いているケース

ペイントソルブWは、次のような現場に向いています。

  • 有機溶剤使用量を減らしたい
  • 作業環境を改善したい
  • 臭気を減らしたい
  • 強固な塗料・接着剤を除去したい
  • 洗浄品質を安定させたい
  • 蒸留再生を検討したい

一方で、樹脂・ゴム部品、感光性樹脂、フォトポリマー、即乾性が必要な工程、材料適性が確認できていない場合には注意が必要です。最適なのは、従来溶剤、ペイントソルブM、ペイントソルブWを用途に応じて使い分けることです。

まとめ

ペイントソルブWは、高い洗浄力と剥離性能を持ち、有機溶剤代替や作業環境改善に役立つ可能性のある洗浄液です。ただし、植物由来・低VOCという特徴がある一方で、「安全そうだから気軽に使える」製品ではありません特に、樹脂・ゴム・版材への使用では、素材影響、加温条件、浸漬時間を十分に確認する必要があります。実際の適用可否は、汚れの種類、素材、温度条件、洗浄方法、接触時間によって変わります。

特殊阿部製版所では、用途や対象材質に応じた洗浄剤選定のご相談を承っております。

「今のシンナーを減らしたい」
「塗料・接着剤を効率よく除去したい」
「樹脂への影響が心配」

このようなお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。

お問い合わせ・ご相談

実際の適用可否は、

  • インキの種類
  • 素材
  • 使用方法

によって変わります。
特に樹脂材質や洗浄条件による影響評価は重要です
また、用途に応じた別仕様の洗浄剤もございます。

現場条件に合わせた最適なご提案をいたしますので、
担当営業またはホームページのお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。



 
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Wed, 27 May 2026 16:54:54 +0900
<![CDATA[【新資料】改めて考える!前処理の重要性 を公開しました]]> https://tokuabe.com/blog/2026/05/20/149 新資料公開のお知らせ

改めて考える!前処理の重要性

このたび弊社では、改めて考える!前処理の重要性 を公開いたしました。
今回の資料では、

  • 前処理とは何か
  • フレーム処理の仕組み
  • フレイムボンドの特徴
  • 前処理無し/ガスバーナー/フレイムボンドの比較検証

について、実際の密着試験結果を交えながら解説しています。

特に、

  • インキが密着しにくい素材
  • 「印刷できるけど剥がれる」
  • 前処理条件が安定しない
  • 生産性を落とさず密着性を上げたい

といった課題をお持ちの方には、参考になる内容です。

資料内では、複数素材に対して

  • 前処理無し
  • ガスバーナー
  • フレイムボンド

を比較し、実際にどの程度密着性に差が出るのかを写真付きで検証しています。

また、一般的なフレーム処理のメリット・デメリットだけでなく、

  • 熱によるワークダメージ
  • 安全面
  • 生産ライン組込み性

など、現場運用の観点からも整理しています。

「前処理をなんとなく行っている」
「どの方法が最適なのかわからない」

そんな方にぜひご覧いただきたい内容です。

資料はこちらからご覧いただけます

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Wed, 20 May 2026 09:43:53 +0900
<![CDATA[【新資料】はじめての方へ 技術資料の使い方ガイドを公開しました]]> https://tokuabe.com/blog/2026/05/19/148 新資料公開のお知らせ

はじめての電子ブック 利用ガイド

このたび弊社では、お役立ち資料集を初めてご利用いただく方向けに、
【はじめての電子ブック 利用ガイド】を公開いたしました。

本ガイドでは、

・どんな技術資料が見られるのか
・どんな場面で役立つのか
・電子ブックの利用方法
・閲覧登録方法
・実際の資料例

などを、初めての方にもわかりやすくご紹介しています。

お役立ち資料集では、

  • ピンホール
  • 密着不良
  • 欠け
  • ベタ印刷
  • グラデーション
  • 条件出し
  • ホットスタンプ不良

など、印刷現場で役立つ技術資料を公開しております。

「原因が毎回違う」
「条件変更を繰り返してしまう」
「営業・現場・技術で認識を揃えたい」

そんな時の原因整理や条件確認のヒントとして、ぜひご活用ください。

また、各資料は電子ブック形式のため、
スマホ・PCからいつでも閲覧可能です。

はじめてご利用いただく方も、ぜひこの機会にご覧ください。

資料はこちらからご覧いただけます

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Tue, 19 May 2026 17:21:24 +0900
<![CDATA[【ブログ】新しくブログ記事を2本UPしました!]]> https://tokuabe.com/blog/2026/04/28/147 〖ブログ公開のお知らせ〗植物由来の洗浄剤ペイントソルブ|ドライオフセット版用A-SPECコーティング

このたび、現場改善に役立つ技術ブログを2本公開いたしました。

今回のテーマは、「洗浄」と「版性能」という異なるアプローチから、
印刷現場の課題解決につながる内容となっています。

■ ペイントソルブM|環境や作業者に配慮した新しい洗浄アプローチ

インキや塗料、接着剤などの除去において、従来の溶剤洗浄に代わる選択肢として注目されている
洗浄剤「ペイントソルブM」。

水溶性でありながら高い洗浄力を持ち、作業環境や作業者の安全性への配慮という観点からも
導入が進んでいます。

本記事では、環境負荷の低減や作業者への影響を抑えつつ、
効率的に洗浄を行うための考え方や、現場での活用ポイントについて解説しています。

■ A-SPECコーティング|「止めない印刷」を実現するために

ドライオフセット印刷の現場では、版の目詰まりやゴミ付着による停止・洗浄が
生産性低下の大きな要因となります。

A-SPECコーティングは、こうした問題を軽減し、

  • 洗浄頻度の低減
  • 不良率の改善
  • 安定した印刷品質の維持

に寄与する技術です。

記事では、現場目線でその効果と導入メリットを整理しています。

■ 現場改善のヒントとしてぜひご覧ください

どちらの内容も、

  • 作業効率を上げたい
  • 不良や手直しを減らしたい
  • 安定した品質を実現したい

といった課題をお持ちの方にとって、
具体的なヒントとなる内容です。

今だから考える・・・有機溶剤からの脱却!!
【現場改善】ドライオフセット版洗浄・停止ロスを減らすコーティング技術とは

さらに、電子ブックではブログでは語り切れなかった情報や具体例を収録しております。
より深く知りたい方は、是非電子ブックもあわせてご覧ください。

 



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Tue, 28 Apr 2026 15:34:38 +0900