TOP > ブログ > ドクターブレードとは?特徴や刃の形状を紹介します!
お役立ち情報
2025/11/10

ドクターブレードとは?特徴や刃の形状を紹介します!

ブログ

ドクターブレードとは、印刷機の凹版に接触させて余分なインクやコーティング液をかき取る刃(スクレーパー)のことです。
ドクターブレードは、パッド印刷やグラビア印刷、フレキソ印刷といった産業印刷において、印刷品質を決定づける非常に重要な役割を担っています。

特に、購買・調達部では、「インキの掻き取りムラによる印刷不良を減らしたい」「ブレードの交換頻度を下げてコストを最適化したい」といった課題に日々直面されているのではないでしょうか。

近年、印刷物の多様化や高速化が進む中で、ドクターブレードにはより高い精度と耐久性が求められるようになっています。
従来の金属製だけでなく、プラスチックや特殊コーティングを施した製品も登場しており、用途に応じた適切な選択が、安定した印刷品質とコスト削減の鍵を握ります。

この記事では、「ドクターブレード」の基本的な役割や構造から、印刷品質に直結する刃の形状(刃先形状)の種類と特徴、さらには適切な選び方までを、印刷現場の課題解決に役立つよう詳しくご紹介いたします。

目次

  1. ドクターブレードとは?
  2. ドクターブレードの種類と刃の形状
  3. ドクターブレードの取り付け方と選び方
  4. ドクターブレードで解決できる印刷トラブル
  5. ドクターブレードなら特殊阿部製版所へ
  6. まとめ


ドクターブレードとは?

ドクターブレードとは、印刷機の凹版に接触させて余分なインクやコーティング液をかき取る刃(スクレーパー)のことです。
高品質な印刷を実現するために欠かせない非常に重要な部品です。
グラビア印刷やフレキソ印刷といった産業印刷の現場で活躍しています。

ドクターブレードの役割

ドクターブレードの最も重要な役割は、印刷機のローラーや凹版(版面)に付着した余分なインクやコーティング液を正確に掻き取ることです。

こうして、凹版のくぼみ(セル)の中にだけインクを残し、インク量を均一に制御する「すりきり」のような働きをします。

もしも、ドクターブレードがなければ、凹版印刷面以外にもインクが残り、印刷ムラやにじみの原因となります。

ドクターブレードは、高精度でインクを掻き取ることで、印刷物の色調の安定や鮮明な印刷を可能にしてくれます。

用途別の役割、活用例(パッド印刷/フレキソ印刷/グラビア印刷など)

パッド印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷におけるドクターブレードの役割と活用例をご紹介します。

パッド印刷

パッド印刷では、凹版の非印刷部に残ったインキを完全に除去することが重要です。

そこで、ドクターブレードは以下のような働きを担います。

  • 凹版のくぼみにだけインキを残すことで、印刷のエッジを鮮明化する
  • インキの過剰残りによるにじみを防止する
  • 版面の損傷を防ぎながら、一定の圧で均一に掻き取る

特に、パッド印刷におけるドクターブレードは、凹版(エッチングされた金属版や樹脂版)の表面に塗布された余分なインクを、均一な膜厚にかき取るための刃(スクレーパー)です。

印刷面に残すインク量を一定に保つことで、転写パッドへのインク移行を安定させ、印刷ムラやにじみを防ぎます。

パッド印刷では、微細な文字やロゴを正確に再現するため、ドクターブレードの刃先形状や材質、版との接触圧は非常に重要です。これらの条件が適正に管理されていないと、印刷濃度の不均一やピンホール、ヒゲなどの不良が発生します。

したがって、ドクターブレードは単なる“インクを拭き取る部品”ではなく、パッド印刷の画質と再現性を左右するキーパーツといえます。

フレキソ印刷

フレキソ印刷機では、アニロックスローラーの表面には多数のセル(小孔)があり、ここにインキを保持します。

ドクターブレードは、そのローラー表面のセル外に付着した余分なインキを掻き取る役割を担います。

  • 各セルに一定量のインキのみを保持させる
  • インキ量を精密に制御し、印刷ムラを防止する
  • アニロックスの汚れやドットゲインを防ぎ、高精細印刷を実現する

グラビア印刷

グラビア印刷においてドクターブレードは、印刷シリンダー表面から余分なインキを掻き取る中核部品です。
ここでの役割は極めて重要であり、印刷品質の均一性を左右します。

ドクターブレードは、次のような働きを担います。

  • 凹部(セル)以外のインキを完全に除去し、シャープな印刷画像を維持する
  • ブレードの角度・圧力により、濃度ムラや線状スジ(ブレード線)を防止する

シリンダー摩耗を防ぐために、高精度加工された鋼ブレードを使用しましょう。

ドクターブレードの種類と刃の形状

ドクターブレードの性能と印刷品質は、使用されている材質や刃の形状(刃先形状)によって大きく左右されます。

適切な刃の形状を選ぶことで、印刷物の仕上がりだけでなく、版(シリンダー)の寿命を延ばしたり、ブレードの交換頻度を減らしたりすることにもつながります。

「平行刃」の特徴と適した用途

平行刃(ストレート)は、刃先に角度をつけず、厚みが均一なままエッジ(端部)が形成されているタイプです。
日本では平行刃のドクターブレードが標準で、ドクターブレードの大半がこのタイプです。

平行刃の特徴

  • 刃先が比較的、厚く、剛性が高いため、掻き取り圧力をかけやすく、粘度の高いインクや大サイズの印刷に適しています。
  • 掻き取り面が広いため、インクを確実に除去する能力に優れています。

平行刃の適した用途

ベタ印刷(全面均一な色を塗る印刷)など、確実なインクの掻き取りが求められる場合に用いられます。

樹脂製の平行刃もあり、アニロックスロールへのダメージを抑えたいフレキソ印刷で採用されることもあります。

「三角刃」の特徴と適した用途

三角刃(ステーブル刃、斜角刃)は、ブレードの先端部分を研磨し、刃先に角度(20°、22°、30°など)をつけた形状のものです。

三角刃の特徴

  • 刃先が非常に鋭利なため、版面との接触面積が小さくなり、精細なインクの掻き取り性能が特長です。
  • 小さな力で版にフィットし、高精度の印刷を実現しやすい傾向があります。

三角刃に適した用途

グラビア印刷において、高線数(版面のセルの数が細かい)のアニロックスロールを使用する精細な絵柄の印刷や、高速印刷の現場で優れた性能を発揮します。

ラメラ刃(二段刃)

ラメラ刃(二段刃)は、刃先部分だけ薄く削られており、しなやかな刃です。

ラメラ刃(二段刃)の特徴

ラメラ刃(二段刃)は、平行刃よりも刃先がしなやかにたわみ、均一な接触ができるのが特徴です。

インクムラを抑えつつ、版を長持ちさせられる点はメリットですが、長時間使用や高速印刷には不向きなのがデメリットです。

ラメラ刃(二段刃)に適した用途

フレキソ印刷、グラビア印刷によく使用されます。

ドクターブレードの取り付け方と選び方

安定した品質を保つ上では、単に高性能なドクターブレードを選ぶだけでなく、正しい方法で取り付け、印刷条件に合わせて選定することが重要です。

正しい取り付け方と向き

ドクターブレードは、印刷機のドクターホルダーと呼ばれる装置に装着することで、版面に対して適切な角度と圧力で接触させられます。
適切な長さにカットしたドクターブレードを、ドクターホルダーにセットします。
向きを誤ると、インクの掻き取りが不十分になり、印刷不良の原因となります。

平行刃:
ブレード表面に段差がある方が手前です。段差のない、フラットな面が奥になるように取り付けます。
三角刃:
ブレード刃先に角度がある方が手前です。角度のない、フラットな面が奥になるように取り付けます。

用途別の活用例(フレキソ/グラビア/パッド印刷など)

フレキソ印刷、グラビア印刷、パッド印刷などにおけるドクターブレードの活用例をご紹介します。

パッド印刷

パッド印刷では、凹版表面からインキを“完全に掻き取り”、凹部のみに残す、転写用パッドに正確に渡すために使用されます。
ベタ印刷に適した剛性の高い平行刃(t0.9mmなど)が用いられることがあります。

フレキソ印刷

フレキソ印刷では、ローラー表面(アニロックスロール)についたインクを均一に塗るために使用し、均一なインキ量を制御します。
ロールを傷つけないよう“柔らかい樹脂ブレード”を使用します。

アニロックスロールの表面に傷をつけないよう、シリンダーへのアタリ(接触)がソフトなプラスチック製のブレードが採用されるケースも多いです。

グラビア印刷

グラビア印刷では、凹版のくぼみにだけインクを残すために、余分なインクをきっちり削ぎ落とすことが重要です。
このため、高精度なインク掻き取りが求められるため、耐久性の高いスチール製やセラミックコーティングのブレード、三角刃が主流です。
特に微細な印刷では、精細な掻き取りが可能な三角刃が選ばれます。

印刷条件に合わせたドクターブレードの選び方

ドクターブレードを選定する際は、以下の点を総合的に考慮することが、コストと品質の最適化につながります。

印刷スピードとインクの粘度から選ぶ

印刷スピードが上がるほど、刃と版(アニロックスロール/凹版など)との接触回数・刃にかかる荷重・液体のせん断(スリップ)力が増えます。

また、インキの粘度が高いほど「液が刃先をすり抜けにくい」「刃にかかる油圧的/流体的な力(せん断、浮き上がり、ハイドロプレーニング)も増えます。

このため、「高粘度インキ+高速印刷」という組み合わせでは、刃には「硬く・たわみにくく・安定に掻き取る」仕様が要求されます。
逆に「低速/低粘度」の条件では、柔らかめでも対応可能です。

版(シリンダー)の材質と寿命から選ぶ

高価な版(シリンダー)の摩耗を抑えたい場合は、版への攻撃性が低いプラスチック製や、版に馴染みやすい特殊メッキを施したスチール製ブレード(ソフトセラミックなど)が最適な選択肢となります。

  • スチール(鉄鋼)
    スチール(鉄鋼)製の版(シリンダー)は、硬くて耐久性が高く、安定した掻き取りができる点がメリットです。
    コストパフォーマンスも高いです。
  • ステンレス
    ステンレス製の版(シリンダー)は、サビに強く、湿気や溶剤に強い点がメリットです。
    耐食性が必要な環境に適しています。
  • セラミックコーティング
    金属刃にセラミック層をコーティングした版(シリンダー)は、摩耗に強く、寿命が長い点がメリットです。
  • プラスチック(樹脂)
    プラスチック(樹脂)製の版(シリンダー)は、柔らかく、ロールを傷つけにくい点がメリットです。
    ソフトに掻き取りが行えます。
  • カーボン複合材
    カーボン複合材の版(シリンダー)は、軽くて硬く、静電気が起きにくい点がメリットです。
    セラミックより扱いやすい点も特長です。
  • 樹脂+金属のハイブリッド
    樹脂+金属のハイブリッドタイプの版(シリンダー)は、金属の精度+樹脂の柔らかさの両面を兼ね備えている点がメリットです。
    掻き取りとロール保護の両立が可能です。

印刷物の品質要件から選ぶ

スジやカスレの発生を極力抑え、均一な色調を重視する場合は、高精度な刃先加工が施された製品を選ぶ必要があります。

高精度な刃先では三角刃・高精度スチール仕様を選びましょう。
こうすることで、エッジが立った精細な線を実現でき、濃度が安定します。

色ムラを防ぎ、ベタを均一に出したい場合は、平行刃t0.3〜0.5mmがおすすめです。

微細な線や網点の再現を重視したい場合は、三角刃t0.3を選んでください。

版を長持ちさせながら安定印刷したい場合は、平行刃t0.3を選びましょう。

ドクターブレードで解決できる印刷トラブル

ドクターブレードを適切に選定・使用することで、多くの印刷トラブルを未然に防いだり、解決したりすることが可能です。

ベタ印刷のムラやピンホールでお困りの場合

印刷面の一部が薄い、あるいは濃い「ベタやムラ・色ムラが発生する場合、ブレードの当たりムラ、刃先摩耗、版中央部の掻き取り不足の可能性があります。

この場合、ブレードの厚みをt0.3 からt0.5に変更し、剛性を上げることで解消します。
圧力は、“高くする”ことよりも、“均一にする”ことが大切です。
ムラが出たらまず「当たり」と「ブレード摩耗」を疑うのが鉄則です。
また、版の取り付け面・ホルダーの平行度も確認しましょう。

ピンホールでお困りの場合

印刷面に小さな点状の抜けが出る「ピンホール(小さな白抜け)」が生じている場合は、刃先の異物付着、摩耗、またはインキに気泡が入っていることが原因です。
刃の表面に“見えない埃や削れ粉”が残っているサインともいえます。

このため、ブレード先端をアルコール系洗浄液で1日1回拭き取ることで解消・予防が可能です。
異物付着が再発する場合は、SUS材やフッ素コート刃への切り替えを検討しましょう。
また、取り付け角度が適正か確認することも重要です。

タマミ(インキの溜まり)

印刷開始直後や中央部にインキが残り、線状や塊状の汚れになる「タマミ(インキの溜まり)」が生じている場合は、ブレードのしなり過多、インキ粘度が高すぎる、温度変化による乾燥が原因です。

三角刃 t0.5~t0.9mmに切り替えて掻き取り力を上げ、印刷環境を25℃前後に保ち、インキ粘度を一定にすることで解消できます。
三角刃 t0.3から三角刃 t0.5に変えると、一気に解消されることもあります。

版の寿命を延ばしたい場合

ドクターブレードは版に直接接触するため、版の摩耗は避けられません。版の寿命を延ばすことは、印刷コストの削減に直結します。

耐摩耗性のあるコーティングが施されたブレード(例:セラミックメッキ、フッ素樹脂コーティング)は、版への攻撃性を抑えつつ、長寿命を維持できるため、版減りの心配を少なくできます。
特に版との馴染みが良好なブレードを選ぶことで、版を優しく保護しながら使用できます。

保管する際は、防湿・防塵ケースに入れてください。
乾燥剤・防錆紙を一緒に入れておくことがポイントです。

また、反り・ねじれ防止のためには、立てて保管せず、水平に置くことが重要です。
さらに、錆・歪み防止のために、直射日光・高温多湿を避けることも大切です。
軽い衝撃でも刃先が微妙に歪むため、落下厳禁です。安定した保管場所を確保してください。

開封後の取り扱いについては、使う分だけ取り出すことを心がけましょう。
また、未使用ブレードは素手で触らないでください。指紋の油分で錆が出るのを防ぐためです。

ドクターブレードの交換時のサイン

ドクターブレードは消耗品です。
摩耗が進むと印刷品質が低下するため、定期的な点検と交換が必要です。
交換頻度を減らすことで、作業停止期間を短縮し、経済効率の向上につながるため、長持ちするドクターブレードがおすすめです。

ドクタースジ(線状の汚れ)が発生することが、最もわかりやすいサインです。
刃先に摩耗や異物が付着することで、インクを掻き切れずにスジ状の汚れが発生してしまうのです。

また、印刷物の色調に変化があった際も交換時期のサインです。
インクの掻き取り量が不安定になり、色ムラが出始めてしまいます。

ブレードの厚さ、圧力、設置角度にも注意してください。
使い始める前に、わずかなバリなどないか確認することで、いきなり版を傷つけてしまうことを防げます。

日常チェックポイント(毎朝・毎交代時)

チェック項目 見るポイント
①当たり圧 均一に接触しているか。
印刷中の音が一定に「スー」と出ているか。
②ブレード角度 角度が浅すぎ/深すぎないか 。
20~30°が適正(三角刃の場合)。
③刃先状態 スジ・傷・カエリ・異物がないか。
エッジが均一に見えるか。
④ホルダー 固定ネジの緩み・歪みがないか。
全ネジ同トルクで締め込むこと。
⑤インキ溜まり 刃の根本・端に残っていないか。
乾燥皮膜がない状態がベストです。

ドクターブレードなら特殊阿部製版所へ

特殊阿部製版所では、印刷の仕上がりを左右するドクターブレードを4種類ご用意しております。
お客様の印刷条件や課題に合わせて、最適なドクターブレードをご提案いたします。

※長さは、ご希望寸法にカットいたします。
※1セットは10枚入りです。
※長尺(最大310mm)の販売も行っています。

4種類のラインナップと特徴

特殊阿部製版所で提供するドクターブレードは、1セット10枚入りです。
長さは、ご希望寸法にカットいたします。長尺(最大310mm)の販売も行っております。

ドクターブレード 平行刃 t 0.3mm

0.3mm厚の平行刃は、比較的、剛性が高く、安定した掻き取りが可能です。
掻き圧力は三角刃と比べて弱いですが、小サイズ版の場合、長時間の安定した印刷をご希望の場合、版の寿命を長くしたい場合、樹脂版での使用などに適しています。

材質:スチール(SK)
厚さ × 幅(㎜):t0.3×18.5

■こんなトラブルの解消に役立ちます
細文字・微細ロゴが太る/欠ける。版にキズ・ブレード、版の早い摩耗。

■このブレードの特徴

  1. 接触面が広い=当たりが安定、版に優しい
  2. 細線・文字・小型版に強い(“過剰に掻き過ぎない”)
  3. あらゆるケースで対応可能な万能型

■印刷推奨条件

  1. 細文字、繊細なデザイン
  2. 小~中サイズの版
  3. 低~中粘度インク(例:通常の溶剤型・UV)

ドクターブレード 三角刃 t 0.3mm

パッド印刷用ドクターブレードは、三角刃が圧倒的に使われているようです。
三角刃は掻き取りの圧力を強くできるというメリットがありますが、刃先の磨耗による掻き取り圧の変化が起きやすいことと、版に対するダメージが大きいというデメリットがあります。

平行刃に比べて強い力で掻き取りができます。
早い立ち上がりを希望される場合や大サイズ版の印刷に適しています。

材質:スチール(SK)
厚さ × 幅(㎜):t0.3×18.5

■こんなトラブルの解消に役立ちます
細文字や線がにじむ場合。
版にキズ・版の早い摩耗。
ベタ面でムラが出る/中央だけ薄い場合。
立ち上がりが遅い/最初の数ショットが薄い場合。

■このブレードの特徴

  1. 先端が鋭い=接触線が細く、掻き取り力が強い。
  2. 細線・文字・小型版に強い(“過剰に掻き過ぎない”)。
  3. 圧を上げなくても“切れる”ので版ダメージを抑えやすい。

■印刷推奨条件

  1. 精細な文字・ロゴ・細線
  2. 小~中サイズの版
  3. 低~中粘度インク(例:通常の溶剤型・UV)

ドクターブレード 三角刃 t 0.5mm

0.3厚のブレードよりもさらに強い力で掻き取りができます。
早い立ち上がりを希望される場合や大サイズ版の印刷に適しています。

材質:スチール(SK)
厚さ × 幅(㎜):t0.5×18.5

■こんなトラブルの解消に役立ちます
色ムラ
タマミ(インキの溜まり)
ピンホール(インキ抜け)

■このブレードの特徴

  1. 剛性が高く、中央部まで均一に掻ける。
  2. 先端が鋭いため、余分なインキを確実に除去。
  3. 立ち上がりが速く、長時間運転でも安定濃度を維持。

■印刷推奨条件

  1. ベタ印刷・太文字・網点・中~大面積のロゴ
  2. 中~大サイズの印刷版を使う絵柄
  3. 中~高粘度インク(濃色・速乾タイプ)

ドクターブレード 三角刃 t 0.9mm

ブレードのたわみが抑えられるので、小さい力で均一な掻き取りができます。
ベタ印刷、粘度が高いインキ、大サイズ版の印刷に適しています。

材質:SUS
厚さ × 幅(㎜):t0.9×20.5

■こんなトラブルの解消に役立ちます
凹版部に刃先が入り込み、インキをかき出し色ムラが発生した場合。
大判サイズの版で、インキを書く際にタマミが発生した場合。
ブレード圧を上げて無理やりかいてしまい、版にキズが発生した場合。

■このブレードの特徴

  1. たわみを抑える
  2. 押し圧低減で耐久性アップ
  3. 色ムラ低減

■印刷推奨条件

  1. 太文字、ベタ印刷、網点版
  2. 大きいサイズの版
  3. 高粘度インキ

ドクターブレードの製品詳細はこちら

まとめ

ドクターブレードは、印刷物の品質を決定づける「インクの掻き取り」という、非常に重要な役割を担う部品です。

印刷品質の安定化やコスト最適化を達成するためには、材質や「平行刃」「三角刃」といった刃の形状、厚みなどの特性を理解し、印刷方式やインクの種類、版の材質といった現場の条件に合わせて選定することが不可欠です。

特殊阿部製版所では、お客様の具体的な課題に合わせたドクターブレードを取り揃えておりますので、どのような条件が最適かお困りの際は、お気軽にご相談ください。


 

関連記事